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名古屋市製麺協同組合

 

市場の中のうどん屋さんから出発

 
 終戦後の食料事情が悪かったころ、庶民にとって手軽な食料であったうどんの中にビタミンやカルシウムなどを混ぜて、栄養価の高い食品にしようという試みがありました。そうした麺類の製造業者が集まり「名古屋市強化麺組合」が設立されました。
 うどんやそばは、かつての農家などでは自家製で作っていました。つまり、大規模な設備がなくても作ることができるということです。いまでこそ大量生産され、パック詰めになって陳列棚に並べられていますが、昔は市場の中で作り、そのまま店先に並べて売られていました。うどんを作っているお米屋さんもよく見かけました。名古屋市強化麺組合は、そんな市場の中のうどん屋さんから始まった、いわば、うどんの原点ともいえる手づくりの製麺業者が中心でした。
 

インターネットのホームページも開設

 
 時代は変化し、食生活が向上して、うどんの中に栄養剤を入れる必要はなくなりました。そこで名古屋市強化麺組合は昭和62年に名古屋市製麺協同組合へと改組します。もともとが小規模な業者が中心となって作られた組織です。うどんそのものの需要は、全体としては伸びています。しかし、その伸びの大半は大手メーカーの成長によるもので、中小の業者は大手に押され気味です。これには、小売業の業態の変化もあるようです。街の中はかつての市場に代り、大規模小売店が目立ちます。大量の商品をより安く販売するには、大量仕入れが基本となり、中小の製麺業者では太刀打ちできないところが出ているからです。
 そこで、乾麺などを束ねる紙の紐や店内に掲示する販促物など、小ロットでは注文しにくいものを、組合を通じて共同購買などするようになりました。さらに、平成10年からはホームページを開設し、加盟各社の案内や季節ごとの麺類に関する情報提供、あるいは通信販売なども行っています。
 
若い世代に麺類のおいしさを伝えることがこれからの課題
 

HACCPやISO9001の理念を導入

 
 現在、組合に加盟しているのは36社。ほとんどの麺類を製造しています。うどん、きしめんはもちろん、ラーメン、焼そば、そうめん、スパゲッティー、さらにはシュウマイやワンタンの皮、飲茶などを製造している会社もあります。
 商品の納入先もスーパー、デパート、コンビニ、病院・学校・工場・事務所の給食、キヨスク、高速道路のサービスエリア、ドーム球場など多岐に渡っています。とにかく多品種・少量が一つの特徴となっています。
 組合では、HACCPやISO9001についての勉強会を開き、衛生面や品質面で決して大手に負けない内容の企業の育成にも取り組んでいます。現在は、小さい頃からインスタントの味で育った若者が増えています。包丁が使えない若い主婦さえいる時代です。そんな人たちに、いかにして本来の麺類の味を理解させていくのかが、これからの課題となっています。
 

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