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愛知県こんにゃく工業協同組合

 

3年もののこんにゃく玉

 
 数年前から、こんにゃくはダイエットによいということで、若い女性の人気を得ています。ただし、こんにゃくそのものではなく、こんにゃくを使ったゼリーなどです。
 こんにゃくはサトイモ科の植物で、千数百年前に中国から伝えられたとされています。群馬県はこんにゃくの産地として有名ですが、この地で栽培が盛んになったのは明治になってからです。葉は長い柄をもち、地下に偏球形の根塊をつけます。こんにゃく製造に適したイモは3年ものですが、そのまま栽培し続ければ、直径20〜30センチ、重さ2〜3キログラムにまで成長します。
 

中部から西は黒いこんにゃくが主流

 
 こんにゃくイモ(玉)をよく洗い、水を加えてすり潰し、石灰(水酸化カルシウム)を混ぜ合わせ糊状にします。それを型に入れて約90℃の湯に浸けます。糸こんにゃくを作る場合は糊状にしたこんにゃくイモをトコロテンを作る要領で押し出し、90℃の湯につけます。あとは、固まるのを待つのです。
 一方、こんにゃく玉を薄切りにして乾燥させ、それをついて粉にしたものを原料とする場合もあります。つくときに風を送り、こんにゃくの主成分であるマンナン以外のものを吹き飛ばします。この粉に水を加えて糊状にして作られたこんにゃくは純白のため、わざわざ海草のアラメコを加え黒くすることもあります。関東では白い、中部から西は黒いこんにゃくが好まれています。かなり以前のことですが、こんにゃく粉だけでつくられたこんにゃくがあまりにも白いので、漂白剤を入れているのではないかと保健所から疑われたこともあるそうです。
 こんにゃく粉は非常に丈夫な糊としても使われます。かつて日本が戦争中に風船爆弾の製造をしたことがありますが、このとき、和紙をこんにゃく糊で張り合わせました。終戦後、陸軍の工場には大量のこんにゃく粉が残されていました。こんにゃくを作って欲しいといって、その粉を業者に持ち込んできた人もいました。
 
もう一度見直したい冬場の料理には欠かせない伝統の食材
 

食生活の変化で需要も減少

 
 いま、こんにゃく製造業者は大小の二極分化が進んでいます。昭和20年代後半に協同組合が設立されたときは100軒近くあった製造業者も、現在では34社。それも平成になってから急激に数を減らしています。平成11年11月、ついに愛知県こんにゃく工業協同組合は一旦解散して、任意の組合として存続させることになりました。
 すき焼きやおでんには欠かせない食材ですが、食生活の変化によって、こんにゃくの需要が落ち込んでいます。スーパーなどで占めるこんにゃく売り場も年々縮小傾向にあるようです。水と石灰の割合、温度などをきちんと管理して作られたこんにゃくは、1年以上の保存も可能です。もちろん、味も歯ごたえも全く違います。そんな手づくりのおいしいこんにゃくを、いつまでも作り続けたいものです。
 

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